『GL X Nikon』レビュー|デザインは最高!カメラバッグとしての使い勝手はいかに?
カメラバッグは見た目にもこだわりたい。
そう思っているカメラマンも実際に多いはず。だけどデザインと機能性が両立したバッグって意外と少なくて。
と、そんななか登場したのが、ガストンルーガとNikonがコラボしたバックパック『GL X Nikon』。
- シティユースに馴染むミニマルな美デザイン
- 耐水圧16000mmを誇る高い防水性
- 取り外し可能なインナーバッグを内蔵
ものすごい語弊があるかもしれないけど、僕みたいな「カメラガチ勢には思われたくない。かつ世間にはオシャレに見られたい陰キャ系カメラマン」には最適なバッグだと感じました。
ただ、Nikonとのコラボと言えどもカメラガチ勢が使うには機能面がやや物足りないかな…という印象でした。
そんな『GL X Nikon』について、特徴や実際の使用感をレビューしていきます。
- カメラバッグとは思えないデザイン
- マットでミニマルな質感
- 耐水圧16000mmの高い防水性
- 背面側からバッグの中にアクセスできる
- ポケット類が豊富
- 容量やマチが少なく収納できる機材が限られる
- 背面側のファスナーが止水タイプじゃない
- ロール部分がほぼ飾り
ガストンルーガ『GL X Nikon』の特徴
GL X Nikonは、スウェーデンのバッグメーカー・Gaston Luga(ガストンルーガ)と三大カメラメーカー・Nikon(ニコン)のコラボによる特別仕様のバックパック。
『GL X Nikon』の仕様はこちら
本体カラー | ブラック |
サイズ | ロールなし:62.5cm×29cm×14cm ロールあり:46cm×29cm×14cm |
重さ | 1.37 kg |
調節機能 | 6段階、最大5cmの高さ調節 |
容量 | ロールなし:25.38L ロールあり:18.68L |
耐水圧 | 16,000mm |
素材 | バックパック本体:100%リサイクルポリエステル、TPU コーティング 裏地:100%リサイクルポリエステル |
価格 | 29,590円 |
全体像はこんな感じ。
マチは薄いけど横幅が結構大きいので、思ってたより存在感がありますね。
重さは約1.34kgと、カメラ用バックパックとしては軽い部類に入るかなと。
前面は防水性に優れたオリジナルのヴィーガン素材を使用。マットでミニマルな質感がたまらない。
上部はロール状になっていて、ここから中にアクセスすることもできます。が、開閉にやや手間がかかるので飾りと思った方が良いかも。
前面下部には独立したポケットが左右に。iPhone 15 Pro Maxが入るぐらいの大きさで、フィルターやレンズキャップを入れるのに丁度よい感じ。
左右のサイドにもポケットがありますが、マチが無いのでペットボトルや三脚は入らなかったです。
残念。
背面はそこそこ厚みのあるメッシュ仕様で、長時間背負っても蒸れにくそう。スーツケースに通せるループがあるのはありがたいです。
肩紐は細身でちょっと頼りない感じですが、クッション性は意外としっかりしています。
肩の負担を軽減する前止めも付属。
背面側にはダブルファスナーが付いていて、スーツケースのようにガバッと開いて中にアクセスができるのがウリのひとつ。
ファスナー下部はボタン+マジックテープで留めることが可能。中身の落下防止に役立つ感じかな。
中にはクッション性に優れたインナーバッグを搭載。仕切りも付属していて、ある程度は自由にレイアウトできます。
このインナーバッグはマジックテープで固定されているので、取り外すことも可能。
インナーバッグ単独で使うこともできるし、取り外せば普通のバックパックとしても使えるのが良き。
背面側の内側にはポケットが5個もついていて、細かく中身を仕分けすることができます。小物はもちろん最大14インチのノートPCやタブレットも収納可能です。
底面には底鋲が4か所に。意外とこれがないバッグも多いので、しっかり作り込んであるなと。
カメラを入れるためのバッグとしての必要な要素は、おおかた満たしているように感じました。
『GL X Nikon』を使ってみて
ここからは、GL X Nikonを実際に使ってみて感じたことを語っていきます。
カメラバッグとは思えないオシャレさで気兼ねなく使える
初見でカメラバッグと分かる人いない説。
このGL X Nikonは、ガストンルーガでも人気のバックパック『RULLEN』をベースに作られているため、見た目がめちゃくちゃオシャレ!
しかも、こういうマットな質感のカメラバッグってなかなか無くて。
一時期、カメラバッグが欲しくてアレコレ探しまくってたんだけど、大体どれも「滲み出るカメラバッグ感」が拭えないんですよね…。
それがイヤだったんだけど、このバックパックはとてもカメラが入っているようには見えないのが良い。
カメラを趣味としておきながら言うのもなんだけどさ。
カメラが趣味の人って世間的には冷たく見られている気がする(※個人の感想です)から、周りからはなるべくカメラマンとして見られたくないんですよ。
ましてや堂々とカメラマンだと名乗れるほどの腕も無いし。
そんな僕みたいな陰キャ系カメラマンにとっては、街中や店内など人がたくさんいるところでも気兼ねなく持ち出せるのが最高なんです。
表面の耐水性は抜群!大事なカメラを濡らさない
カメラマンにとって悪天候は天敵。
雨に降られた日には機材が故障しないかヒヤヒヤするところですが、このバッグは耐水圧16000mmもの耐水性があるため、ちょっとやそこらの雨では全然問題ない。
大雨に耐えられる耐水圧 | 10,000mm |
嵐に耐えられる耐水圧 | 20,000mm |
一般的なナイロン傘の耐水圧 | 250mm程度 |
一般的なレインコートの耐水圧 | 10,000mm程度 |
ゴアテックスの耐水圧 ※世界最高水準の防水透湿性素材 | 45,000mm以上 |
さすがにゴアテックスを比べると劣ってはいますが、一般的な傘やレインコート以上の耐水圧があるので安心感があります。
ただ、1つ注意したいのが、背面のファスナーは止水タイプではないので背中側が濡れると雨水などが侵入する可能性が。
せっかくなら全部止水ファスナーにすればよかったのに。
とはいえ、一度このバックパックを使っている際に雨に打たれてしまったことがあるんだけど、中身は無事でした。
収納力はちょっと足りないかも?
機材周りがミニマルなカメラマンなら問題はないかと思いますが、たくさん機材を持ち運ぶ人には容量が足りない印象。
まぁそもそもそんな人はこのバッグを選ばないかもしれないけど。
インナーバッグの高さが約10cmとかなり低いので、基本的にカメラやレンズを縦向きに置けないんですよ。それもあって見た目以上に収納力が少なく感じるのかな。
一応、僕の持ってる機材をインナーバッグに詰め込んでみるとこんな感じに。
- ミラーレスカメラ
- サブレンズ2本
- フィルター3枚
- ポーチ
- シューティンググリップ
- 予備バッテリー
- MacBook(Air/13インチ)
- トラベル三脚
意外とこれだけでも8割ぐらい埋まってしまったので、カメラを2台持ちする人や巨大な望遠レンズを普段から持ち歩く人には絶対的に容量が足りないですね。
まぁ、これだけ入れば十分という人もいると思うので参考までに。
バッグを肩にかけたままカメラを出し入れするのがやりにくい
このバッグの一番悩ましい点が、バックパックを肩にかけたままカメラを出し入れするのが難しいところ。
背面のファスナーを開けることで中にアクセスできますが、落下防止のテープで必要以上に開かないようになっているので、下の方に入れたモノが取り出しにくいなと感じました。
やっぱりサイドアクセスのあるバッグと比べると利便性は落ちるかなぁというのが正直な感想。
今は使い勝手を優先して、Ulanziの『BP09』というカメラバッグを使っています。
ガストンルーガ『GL X Nikon』レビューまとめ
というわけで、今回はガストンルガとNikonのコラボバックパック『GL X Nikon』をレビューしてみました。
率直に、機能面や使いやすさはプロカメラマン御用達メーカーに比べると劣るかなといったところ。
とはいえ、一見カメラバッグには見えないこのデザインこそがこのバッグの真骨頂であり、こんなカメラバッグを求めていたという人も少なくはないはず。
カメラバッグとしての必要最低限の機能は備えているので、とにかく見た目を重視する人には選ぶ価値があると思います!