『Insta360 Ace Pro』レビュー|Leica監修の高画質&暗所撮影に強いアクションカメラ
アクションカメラって良いですよね。
初心者でも気軽に扱えて、ブレの少ない高品質な動画を簡単に撮影できるから。コンパクトで持ち運びにも困らないし。
ただ、筐体サイズが小さいぶんカメラのイメージセンサーも小さくなるため、画質や暗所性能が物足りないというのが長年の課題で。
が、そんなアクションカメラの弱点を潰してきた画期的な製品がついに登場しました。『Insta360 Ace Pro』というアクションカメラです。
- Leicaとの共同開発による描写力に優れた専用レンズを搭載
- 1/1.3インチの大型センサーと5nm AIチップ搭載で暗所撮影でも低ノイズを実現
- 4K120fpsの高画質ハイフレームレートで動画撮影できる
史上最強の画質を誇るアクションカメラ(※発売時点)を謳うだけあって、想像以上にキレイで満足のいく映像が撮影できました。
そんなInsta360 Ace Proについて、実際に使ってみて感じたことを中心にレビューしていきます。
- アクションカメラとは思えない高い描写力
- 4K120fpsの高画質ハイフレームレートに対応
- 暗所でも低ノイズで撮影できる
- 手ブレ補正が超強力で全然ブレない
- 自撮りしやすいフリップ式スクリーン&フロントディスプレイ
- USB-Cで急速充電できる
- 撮影データが途中で分割されない
- 内蔵ストレージがない(microSDカードが必要)
- Log撮影には非対応
『Insta360 Ace Pro』の特徴
Insta360 Ace Proは、カメラブランド・insta360から登場したフラグシップモデルのアクションカメラ。
このカメラには、使用シーンに応じたアクセサリーがバンドルされたキットも販売されていますが、今回は通常版の紹介となります。
エントリーモデル『Insta360 Ace』との比較も含めたスペック表はこちら。
Insta360 Ace Pro | Insta360 Ace | |
発売日 | 2023年11月21日 | 2023年11月21日 |
本体カラー | ブラック | ブラック |
サイズ | 71.9×52.15×38.5mm | 71.9×52.15×38.5mm |
重量 | 179.8g | 176.8g |
センサーサイズ | 1/1.3インチ | 1/2インチ |
絞り | F2.6 | F2.4 |
焦点距離 (35mm判換算) | 16mm | 16mm |
動画解像度 | 8K/24fps 4K/120fps 2.7K/120fps 1440P/60fps 1080P/240fps フリーフレーム4K/60fps PureVideo 4K/30fps スローモーション 4K/120fps ※最大4K30fpsでの撮影時にアクティブHDRが有効 | 6K/30fps 4K/120fps 2.7K/120fps 1440P/60fps 1080P/240fps フリーフレーム4K/60fps PureVideo 4K/30fps スローモーション 4K/120fps |
写真解像度 | 4800万画素(8064×6048) 3600万画素(8064×4536) 1200万画素(4032×3024) 900万画素(4032×2264) | 4800万画素(8000×6000) 3600万画素(8000×4512) 1200万画素(4000×3000) 900万画素(4000×2256) |
連続録画時間 | 100分 | 100分 |
防水性能 | 潜水ケースなし:10m 潜水ケースに入れた状態:60m | 潜水ケースなし:10m 潜水ケースに入れた状態:60m |
ストレージ | 内蔵ストレージなし (最大1TBのmicroSDカードに対応) | 内蔵ストレージなし (最大1TBのmicroSDカードに対応) |
Leicaとの共同開発 | ◯ | ー |
急速充電 | ◯ | ー |
価格 | 67,800円(税込) | 55,000円(税込) |
外観デザイン
全体的にブラックでマットな仕上がり。カッコいい。
アクションカメラとしては一般的なスクエアデザインで、重さは約179gとやや重め。
正面には赤枠のラインが目を引く大きなレンズが。
アクションカメラとしては過去最高に大きい1/1.3インチのイメージセンサーを搭載しています。
レンズの絞りはF2.6と比較的明るく、焦点距離は16mmとかなり広角。レンズ下にはマイクも。
レンズの隣にはインジケーターランプ付きのフロントスクリーンがあり、カメラの設定などを確認することができます。また後ほど話しますがこれが便利なんですよね。
上面には録画ボタンとマイクが配置。録画ボタンを押し込むのにはそこそこ力が要る感じです。
左側面には電源ボタンと端子カバーが。Ace Proは水深10mに耐えられるだけあって、カバーの開閉は結構固めになっています。
カバーの内側にはmicroSDカードスロットとUSB-Cポートが搭載。このポートは急速充電にも対応しています。
ちなみに、通常盤にはmicroSDカードが付属していないので別途用意しておきましょう。カメラ本体には内蔵ストレージが無いので要注意。
右側面にはバッテリーが搭載。予備バッテリーを用意しておけば、バッテリー切れ時にもすぐ対応できます。
そして、背面にはタッチ操作が可能なスクリーンが搭載。
スマホ感覚で簡単に操作できるし、2.4インチとモニターが大きいので視認性が高いです。
しかも180度まで開くフリップ式になっているので、俯瞰でスクリーンを確認したり、自撮りもしやすいのが良いですね。
ちなみに、当ブログを経由して公式サイトでAce Proを購入すると、1,750円相当の専用スクリーンプロテクターも特典でもらえるのでお得です!
底面にはマウントを装着させるための窪みが。
マグネットで吸着するので取り付けしやすいです。ただ付属のクイックリリースマウントはなんか嵌まりにくい気がする。
付属の吸着マウントとコンビで使うことで、車のダッシュボードなどに固定することが可能。ミニ三脚代わりにも使えて何かと便利です。
ちなみに僕はPOV撮影で使いたいなと思ったので、ネックレス式ストラップを買ってみました。
ちょうど良い位置でカメラを固定できてカメラを手で持つ必要も無くなるので、このアクセサリーはおすすめです!
撮影機能
Insta360 Ace Proには、さまざまな撮影機能が備わっています。
ここではポイントを絞って紹介。
撮影モード
- 動画:4K120fpsで手ブレ補正が効いた動画を撮影できる
- PureVideo:暗所での画質を向上
- FreeFrame動画:撮影後に手ブレ補正の適用やアスペクト比や水平を調整できる
- タイムシフト:ハイパーラプス撮影ができる
- タイムラプス:定点で早送りしたような撮影ができる
- ループ録画:設定したループ時間で連続撮影できる
- スローモーション:高フレームレートでスロー撮影ができる
- スターラプス:複数枚の写真を撮影・結合してスターラプス効果をつくる
- 写真:最大48MPでRAW撮影もできる
- バースト写真:短時間に複数の写真を撮影
- インターバル:設定した時間間隔で自動的に写真を連続撮影できる
- HDR写真:高ダイナミックレンジで写真撮影できる
撮影パラメータ
- シャッタースピード:1/120〜1/8000の間で設定できる
- 感度(ISO): 100〜6400の間で設定できる
- 露出補正値(EV):オートモード時に+4〜−4の間で設定できる
- ホワイトバランス(WB): 2000K〜10000Kの間で設定できる
- 低照度手ブレ補正:低照度環境での手ブレを改善できる
- フィルター:さまざまな色調と効果を加えられる
- 顔優先:顔の明るさを優先できる
フィルター
- 標準:中彩度で一般的な色調
- 鮮やか:豊かで鮮やかな色調
- フラット:広いダイナミックレンジで低コントラストな色調
- 自転車-1:野外での逆光シーンや曇天時の撮影に適する落ち着いた色調
- 自転車-2:野外の晴天時の撮影に適する温かみのある色調
- Urban-1:コントラストのある温かい色調
- Urban-2:古風な温かみのある色調
- スキー-1:低コントラストの明るい色調
- スキー-2:高コントラストの暗い色調
- 夜景-1:高彩度で温かい色調
- 夜景-2:高コントラストのティール&オレンジの色調
- 海-1:青みのある色調
- 海-2:高彩度でコントラストのある色調
画角
- アクション広角:没入感のある一人称視点で撮影できる(〜60fps)
- 超広角:アウトドアスポーツなど広角撮影が必要なシーンに適している
- デワープ:歪みが少なくVlog撮影に適している
- 水平維持:カメラが左右に多少回転しても水平を保てる(〜60fps)
『Insta360 Ace Pro』を使ってみて
ここからは、Insta360 Ace Proを実際に使ってみて感じたことを紹介していきます。
暗所でもキレイな映像が撮れる
Insta360 Ace Pro最大の魅力。
Leicaと共同開発された新型レンズと5nmの最先端AIチップにより、高画質でノイズの少ない映像が撮れます。
4K撮影はもちろんこと最大8Kにも対応。そして最大120fpsの高フレームレートで撮影できるので、スローモーションなどの表現も可能です。
暗所にも強いカメラということで、PureVideoモードの4K120fpsで夜に撮影したサンプル動画を用意してみました。
せずかなり暗い場所での撮影でしたが、辺りの景色や人などが黒潰れはっきりと映っていますね。目視以上に明るく撮れています。
低照度環境のためか映像には若干ブレがあるものの、白飛びやノイズは割と抑えられている印象です。
こんな小さいカメラでこれだけ綺麗に撮れれば、個人的には十分なレベルかなと。
ただ、Log撮影には対応していないので、がっつりカラーグレーディングをするなど色味にこだわる人にとっては物足りないかもしれません。
カラーフィルターで「フラット」を選ぶと彩度を抑えた映像が一応撮れるので、擬似的Log撮影みたいなことはできます。
サンプル動画もフラットで撮影して、少しカラーグレーディングしています。
フリップ式スクリーン&フロントディスプレイで自撮りがしやすい
自撮りメインでアクションカメラを使用する人にこそおすすめしたい。
背面のスクリーンがフリップ式で180度回転できるし、2.4インチの大型サイズなので録画中の映像も確認がしやすいんですよね。
競合他社のGoProはフロントにスクリーンがあるもののサイズが小さいので、視認性は圧倒的にAce Proの方が良いです。
しかも、フロントディスプレイにカメラの設定が表示されるのも良くて。
録画を開始する前に設定を確認できるので、撮影した後に「あ、撮影の設定を間違えていた…」という失敗も無くなります。
ただ、これも一長一短があって、例えば水中で防水ケースに入れて使う時はフリップできないので、自撮りだと映像が確認できないというデメリットも。
撮影データが途中で分割されないのが良い
これも地味に嬉しいメリット。
以前使ったことのある同社の『Insta360 GO3』は30分ごとに撮影したデータが分割されていました。
GoProも12GBごとにデータが分割される仕様らしく、4Kで撮ると15分程度ごとにデータファイルが増えていくことに。
データ分割されると管理や編集に手間が発生するので、録画を止めない限りデータを1つにまとめられるのはありがたいなと思いました。
本体は熱くなるけど熱暴走には強いっぽい
アクションカメラ共通の問題が熱暴走でして。
どのアクションカメラも小型ゆえ放熱性が弱く、熱暴走により撮影途中で録画が停止してしまうモデルもたくさんあります。
ところがこのAce Proは熱暴走にも強くなっているとのこと。
先に紹介したサンプル動画は撮影した中から一部を切り取ったモノなんですが、実は1時間ぐらいずっと撮りっぱなしだったんですよね。
本体は結構熱くなっていたのでちょっと心配でしたが、問題なく撮影できていました。
よっぽど暑い環境での撮影だとわかりませんが、基本的にはバッテリーが切れるまで(最大100分)は連続で撮影できると考えても良いのかなと思います。
急速充電対応が便利
Ace Proに備わっているUSB-Cポートは急速充電に対応していて。
通常だと70分かかるフル充電が、わずか46分で完了します。
しかも80%までの充電ならわずか22分でできるので、長時間撮影が多い場合でも休憩や移動などの合間に充電を済ませることができます。
モバイルバッテリーとの相性も良いので、何か1つ持っておくと良いかもですね。
『Insta360 Ace Pro』レビューまとめ
今回は、Insta360のフラグシップアクションカメラ『Insta360 Ace Pro』をレビューしました。
- 画質にこだわりたい人
- 暗所でも綺麗に撮影したい人
- 4K120fpsが必要な人
- 自撮りを多用する人
画質に関して言えば、アクションカメラの最高レベルに達していると思います。さすがLeicaが監修しているだけあるなと。
加えて背面スクリーンがフリップ式だったり、撮影の設定が豊富だったり、撮影データが分割されなかったりと初心者にも扱いやすいカメラに仕上がっていると感じました。
唯一Log撮影ができない点が残念ですが、それでも十分綺麗な映像が撮れるので、ぜひ有力候補として考えてみてください。
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